2008-11-01から1ヶ月間の記事一覧
不逢恋逢恋逢不逢恋ゆめゆめわれをゆめな忘れそ (あはぬこひあふこひあふてあはぬこひゆめゆめわれをゆめなわすれそ)
神様の楽書として自分を全うしよう
わがまへにどんぶり鉢の味噌汁をすする男を父と呼ぶなり
春の雨居るかといへば居るといふ
人がみな 同じ方角に向いて行く。 それを横より見てゐる心。
酒鬼の口の焔をさます清水かな
凍るようなからつ風だ 烈風だ その中を 僕は歩いている。 ただ歩いている。
おのが放屁気づかぬ母の日向ぼこ
言葉とは断念のためにあるものを月下の水のきらら否定詞
船焼き捨てし 船長は 泳ぐかな
青春はたとへば流れ解散のごときわびしさ杯をかかげて
水洟や愛憎もなく人の世に
小夜ふけてあいろもわかず悶ゆれば明日は疲れてまた眠るらむ
短夜の看とり給ふも縁(えにし)かな
菜の花を花のまま焚く火照りかなうしろに暗い少年が居る
日向ぼこよりすつぽりと老婆が抜け
われよりも背丈のびたる男の子をばかい撫でて嘆く今日の別れに
女老ゆ風呂場の隅で足袋洗ひ
ひとりなる時蘇る羞恥ありみじかきわれの声ほとばしる
夢の世に葱を作りて寂しさよ
百粒の黒蟻をたたく雨を見ぬ暴力がまだうつくしかりし日に
狂へるは世かはたわれか雪無限