2009-04-01から1ヶ月間の記事一覧

読み人知らず

世の中はなにか常なるあすか川昨日(きのふ)の淵ぞ今日は瀬になる

加賀千代女

夕顔や女子(をなご)の肌の見ゆる時

読み人知らず

世の中をかくいひいひのはてはてはいかにやいかにならむとすらん

与謝蕪村

牡丹散て打かさなりぬ二三片

大隈言道

さく花を尋ねてゆけばいつよりか去年(こぞ)こし道にみちはなりきぬ

向井去来

湖の水まさりけり五月雨(さつきあめ)

文屋康秀

吹くからに秋の草木のしをるればむべ山嵐をあらしといふらむ

山口素堂

目には青葉山郭公初鰹

紀友則

ひさかたの光のどけき春の日にしづ心なく花の散るらむ

大江丸

あきたつとおもふ心が秋かいの

藤原兼輔

人の親の心はやみにあらねども子を思ふ道にまどひぬるかな

大島蓼太

世の中は三日見ぬ間に桜かな

寂蓮

世のなかの憂きはいまこそうれしけれ思ひ知らずはいとはましやは

炭太祗

やぶ入の寝るやひとりの親の側(そば)

式子内親王

忘れてはうちなげかるる夕べかなわれのみ知りてすぐる月日を

服部嵐雪

梅一輪一輪ほどの暖かさ

紀貫之

あす知らぬわが身と思へど暮れぬまのけふは人こそかなしかりけれ

瓢水

手にとるなやはり野におけ蓮花草

藤原清輔

長らへばまたこのごろやしのばれむ憂しと見し世ぞ今は恋しき

小林一茶

大の字に寝て涼しさよ淋しさよ

読み人知らず

五月(さつき)まつ花橘の香(か)をかげば昔の人の袖の香ぞする

松尾芭蕉

象潟(きさがた)や雨に西施がねぶの花

和泉式部

とどめおきて誰(たれ)をあはれとおもふらん子はまさるらん子はまさりけり

田捨女

雪の朝二の字二の字の下駄のあと