2012-06-01から1ヶ月間の記事一覧

フィールディング『トム・ジョウンズ』

負いかた一つで重荷も軽い。

シェイクスピア『ジュリアス・シーザー』

蝕まれ出した愛情に限って、ことさらわざとらしい儀礼を見せはじめるのだ。

ゲーテ『ファウスト』

われわれは見慣れていることだが、人間というものは、自分にわからないことはこれを軽蔑し、また自分にとって煩わしいとなると、善や美に対してもぶつぶつ不平をいうものだ。

アナトール・フランス『少年少女』

女の子供というものは天性花や星を欲しがるものです。けれども星はどうしても手に入れることができません、それは小さな娘たちに、この世には決して満たされることのない願いというものもあることを教えます。

ラ・フォンテーヌ『寓話』

ひとは自分の運命を非難して、責任をまぬがれるつもりでいる。 つまり、いつも運命の女神がいけないことになる。

『アミエルの日記』

人生は、段々に諦めて行くこと、絶えず我々の抱負、我々の希望、我々の所有、我々の力、我々の自由を減らして行くことの修行である。

シェイクスピア『リア王』

老人が暴威をふるうのは実力があるためではなく、われわれがそれに忍従するためにほかならない。

トーマス・マン『魔の山』

死と病気とへの興味は、生への興味の一形態にほかならない。

シェイクスピア『オセロウ』

過ぎてかえらぬ不幸をくやむのは 更に不幸を招く近道だ。

アイスキュロス『縛られたプロメーテウス』

手軽なことだ、災難を身に受けない者が、ひどい目にあってる者らに、あれこれと忠告するのは。

ゴーリキイ『どん底』

人間はだれでもみんな、灰色の魂を持っている……だから、ちょっと紅をさしたがるのさ……

リルケ『マルテの手記』

この世のことはどんなに些細なことでも予断を許さない。人生のどんな小さなことも、予想できない多くの部分から組み合わされている。

ロマン・ロラン『ミケランジェロの生涯』

彼は、自分でも言ってるように、「憂鬱の状態、というより狂気の状態で」暮していた。あまりに苦しんだために、しまいには苦しむことが趣味のようになり苦い悦びをそこに見出した。

ラ・フォンテーヌ『寓話』

ばかげたことも度をすぎたばあいには、そのまちがいを 道理でたたこうとするのは、おとなげないやりかた。 興奮しないで、もっとばかげたことを言うほうが手っ取りばやい。

オウィディウス『変身物語』

もう地表に近づいているあたりだったが、妻の力が尽きはしないかと、オルペウスは心配になった。そうなると、無性に見たくなる。愛がそうさせたということになるが、とうとう、うしろを振りかえった。

『結婚十五の歓び』

他人の身に降りかかったことを見て、これを愚弄し、嗤いものにすることは知っていても、さて己が結婚してみると、その連中以上に轡(くつわ)をかまされ、痴(こ)けにされた例をわたしは見ている。

モリエール『タルチュフ』

女に忘れられたら、男だって意地になります。そういう女を忘れるために、できるだけの手は打ってみる。それでもうまく行かなければ、せめて忘れたふりをする。 ※太字は出典では傍点

トオマス・マン『トニオ・クレエゲル』

ある考えに支配されると、どこへ行ってもその考えが表わされているのに遭う。風の中にまでその匂いが入っている。