「これは夢かや現(うつつ)かや。夢ならばはや覚めよ。現ならばとく覚めよ」
石童丸は聞こしめし、「あのごとくに、天を飛ぶつばめさよ、地を這う獣(けだもの)、ろうか(江河)山野のうろくず(魚類)までも、父よ母よとましますが、千代鶴姫や石童丸には、母という字ましませど、父という字が御ざないよ」
親ありながら、親ない子と呼ばせんことの無念さよ。
「それ出家は、人の栄ゆるをも羨まず、衰うるをも悲しまぬが出家ぞよ」
蛇身(じゃしん)と書いて女と読む
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