2011-01-21から1日間の記事一覧

トマス・モア『ユートピア』(平井正穂 訳)

金というものは元来それ自体としては何の役にもたたないものである。にもかかわらず今日全世界の人々の間において非常に尊重されている、それも、元来なら人間によって、そうだ、人間が用いるからこそ、尊重されていたのに、今では逆に人間自体よりももっと…

トマス・モア『ユートピア』(平井正穂 訳)

今さら言うまでもないが、あらゆる種類の動物が餓鬼のように貪欲になるのは、実に欠乏に対する心配であり、特に人間においては虚栄心である。人間はなくもがなの、玩具のような物を見せびらかして他人をしのげば、それがすばらしい光栄であるかのように思う…