2011-12-31から1日間の記事一覧

トーマス・マン「トビアス・ミンデルニッケル」(実吉捷郎 訳)

「なにもかもなんと悲しいのだろう。」

トーマス・マン「小フリイデマン氏」(実吉捷郎 訳)

それに、享楽し得るためには、教養が必要であること、いや、教養は常に取りも直さず享楽能力であること――それも彼にはわかっていた。

トーマス・マン「小フリイデマン氏」(実吉捷郎 訳)

人生というものは、われわれにとって、たとえ「幸福な」と呼ばれるような形を取ろうが取るまいが、それ自身として善きものなのではなかろうか。

トーマス・マン「トリスタン」(実吉捷郎 訳)

「ほんとは現実というものが、世の中で一番貴いもので――いえ、貴いものそれ自身ですのにね。……それにまたわたくしわかりますのよ、手でつかめるもののほかになにかがある、なにかもっと微妙なものがあるというのが……」