2012-01-11から1日間の記事一覧

G・K・チェスタトン「奇妙な足音」(中村保男 訳)

「だが、神々しい作品にしろ、悪魔的な作品にしろ、芸術作品と名のつくものには、かならず一つの特長がある――いかに仕あがりが複雑に見えようと、中心はあくまで単純であるというのがそれです」

G・K・チェスタトン「奇妙な足音」(中村保男 訳)

神父は、跳躍するために走る人間を見たことがある。すべるために駈ける人も見た覚えがある。が、いったい、歩くために走るというのはどうしたわけなのか? あるいは、走るために歩くのはなんとしたことであろうか?