2012-04-14から1日間の記事一覧

夏目漱石『彼岸過迄』

あんなに冷酷に見えた父も、心の底には自分以上に熱い涙をたくわえていたのではなかろうかと考えると、父の記念(かたみ)として、彼の悪い上皮だけを覚えているのが、子としていかにも情けない心持ちがする。

井原西鶴『好色二代男』

人間は、欲に、手足の付(つい)たる、物そかし。