2012-04-16から1日間の記事一覧

正岡子規『仰臥漫録』

柩の前にて通夜すること無用に候 通夜するとも代りあひて可致(いたすべく)候 柩の前にて空涙(そらなみだ)は無用に候 談笑平生の如くあるべく候

夏目漱石『硝子戸の中』

女は「先生に送っていただくのは光栄でございます」とまた言った。私は「ほんとうに光栄と思いますか」とまじめに尋ねた。女は簡単に「思います」とはっきり答えた。私は「そんなら死なずに生きていらっしゃい」と言った。