2014-12-14から1日間の記事一覧

親鸞『歎異抄』

善人なをもて往生をとぐ、いはんや悪人をや。しかるを世のひとつねにいはく、悪人なを往生す、いかにいはんや善人をやと。この条(でう)、一旦そのいはれあるににたれども、本願他力の意趣にそむけり。そのゆへは、自力作善(さぜん)のひとは、ひとへに他力を…

道元「生死」

生(しやう)より死にうつると心うるは、これあやまりなり。生はひとときのくらゐにて、すでにさきあり、のちあり。かるがゆゑに、仏法の中には、生すなはち不生(ふしやう)といふ。滅(めつ)もひとときのくらゐにて、又さきあり、のちあり。これによりて、滅す…