ニーチェ『善悪の彼岸』

「自分を犠牲にする人が称讃されることについては?」――[……]実際に犠牲を払った人は、自分がその代償に何かを望んで手に入れたことを、知っている。[……]また、自分がここで何かを犠牲にしたのは、あそこでそれ以上のものを得るためであり、おそらくはそもそも実力以上のものになるため、あるいは、自分をとにかく「実力以上のもの」と感じるためであることを、知っている。