ニーチェ『生に対する歴史の功罪』

 すべて行動のためには忘却が必要である。それはすべての有機体が、生きるために光のみならず闇をも必要とするのと同じだ。[……]記憶をほとんど持たずに生きることは可能であるし、幸福に生きることすら可能であるが、[……]しかしおよそ忘却なしで生きることは絶対に不可能である。