白居易

別に幽愁暗恨の生ずる有り、此の時声無きは声有るに勝る。


 演奏中の琵琶の弦がやんだ時、その一瞬の静けさの中に深い愁いや暗い悲しみが感じられる。この時声のないのは、かえって声のあるよりまさっている気がする。沈黙の中に底知れぬ深い憂愁が感じられるということ。