ルイス・キャロル『鏡の国のアリス』(脇明子 訳)

わしが言葉を使うときには」と、ハンプティ・ダンプティは、鼻であしらうように言いました。「その言葉は、わしが決めただけのことを意味するんじゃ――それ以上でも、以下でもなくな。」
「問題は」と、アリスは言いました。「一つの言葉に、そんなにいろんな意味を持たすことができるのか、ってことです。」
「問題は」と、ハンプティ・ダンプティが言いました。「どっちが主人か、ということ――それがすべてじゃ。」

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