鎌田慧『自動車絶望工場』

機械化したラインと人間のラインが並んで同じ作業をしているのだった。機械が人間のマネをしているのではなく、人間が機械の代りを務めているのだった。そして生産競争。かれの打ちのめされ、粉々になってしまったプライド。そういえば、人間尊重を謳うトヨタのPR映画には人間は登場しなかった。出て来たのは車と機械だけだった。