(杉九兵衛『舞台百箇条』)

狂言の実(じつ)は虚よりおこり、をかしき事は実よりせねば無理あてになる也
 歌舞伎の真実ありのままを写す演技は本来作り事から生まれ、観客を笑わせるような演技は作り事でない正真の演技を基盤にしないと、無理に受けを期待するような不自然なことになるものである