(栂尾明恵上人遺訓)

我は後世(ごせ)たすからんと云ふ者には非ず。ただ現世に先(ま)づあるべきやうにてあらんと云ふ者なり
 私は後世(ごせ)(死後の世界)で救われようとして仏道を修行しているのではない。まずこの現世に、あらゆるものが、それぞれ生きる価値が与えられているように、私も現世であるべきように、生きようと思うのである。