白隠慧鶴『遠羅天釜』

何(いず)れも死後を待ちて利益(りやく)に預からんとうち延ばしたもうは、不覚油断の至り、おぼつかなきものぞかし。
〈解釈〉いかなる宗旨であっても、死んでから極楽に生まれることを願っているようでは、大いなる不覚、油断の極みである。なんとも頼りないことだ。