『無量寿経』

人は世間愛欲の中に在りて、独り生じ、独り死し、独り去り、独り来(きた)る。行いを当(お)いて苦楽の地に至り趣(おもむ)く。身(み)自(みずか)ら之を当(う)く。代わる者有ること無し。
〈解釈〉人間はこの愛欲の世間のなかで、ひとりで生まれ、ひとりで死に、ひとりで去り、ひとりで来るのだ。その人の行うままに苦しみの人生や幸せな人生を得ることとなる。行う者自身がその報いを受けて、誰も代わることはできないのである。