アレイクサンドレ「少年」(全) (荒井正道 訳)

しずかに
きみは 来るだろう 行くだろう
べつの道から
べつの道へ きみを見に
そしてこんどは きみを見ない
一つの橋から もう一つの橋へ 行く
――短い足
光は快活に敗北
水流の下の水を見る
ぼくにちがいない少年
鏡の中に きみの通過が
あり そして なくなる