蘇東坡「孫莘老 墨妙亭の詩を求む(そんしんらう ぼくめうていのしをもとむ;孫莘老求墨妙亭詩)」(抄) (近藤光男)

後來 今を視ること 猶ほ昔を視るがごとく
過眼 百世 風燈の如し


こうらい いまをみること なほむかしをみるがごとく
くゎがん ひゃくせい ふうとうのごとし


後來 視今 猶視昔
過眼 百世 如風燈


後世の人が今のわれわれをどう観察するかは、今のわれわれが昔の人を観察しているのと、さほど変わりはないことだろう。それに百代くらいは、風前の灯火(ともしび)のように、またたく間に吹き消されてしまうであろう。