2008-10-07から1日間の記事一覧

荻原井泉水

咲きいづるや桜さくらと咲きつらなり

須賀敦子『遠い朝の本たち』

「ジャックと私は、夜おそくまでサティの音楽について語りあった」 坂を降りながら、ジャンが盗み読みしたクレールの手帳の一節を、私は自分のなかで繰り返していた。あの本を友人たちと読んだころ、サティという音楽家がいたことも、もちろん、彼の作品につ…