2008-10-12から1日間の記事一覧

ヘーゲル『歴史哲学講義』(長谷川宏 訳)

世界史は東から西へとむかいます。ヨーロッパは文句なく世界史のおわりであり、アジアははじまりなのですから。東それ自体はまったく相対的なものですが、世界史には絶対の東が存在する。というのも、地球は球形だが、歴史はそのまわりを円をえがいて回るわ…

柄谷行人『探究I』

いうまでもないが、対話は、他者との対話でなければならない。すなわち、自分と異質な他者、異なる言語ゲームに属する他者との対話だけが、対話とよばれるべきである。一つのコードの中でなされる対話は、自己対話(モノローグ)と同じであり、弁証法もこの…

太宰治 「みみずく通信」

「勉強し給え。おわかれに当って言いたいのは、それだけだ。諸君、勉強し給え、だ。」

ヘルマン・ブロッホ『ウェルギリウスの死』(川村二郎 訳)

「現実とは愛なのだ」

カート・ヴォネガット・ジュニア『ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを』(浅倉久志 訳)

「その問題とは、つまりこういうことですよ――いかにして役立たずの人間を愛するか? いずれそのうちに、ほとんどすべての男女が、品物や食糧やサービスやもっと多くの機械の生産者としても、また、経済学や工学や医学の分野の実用的なアイデア源としても、価…

与謝蕪村

身にしむやなき妻のくしを閨(ねや)に踏む

デール・カーネギー『人を動かす』(山口博 訳)

あなたの話し相手は、あなたのことに対して持つ興味の百倍もの興味を、自分自身のことに対して持っているのである。中国で百万人の餓死する大飢饉が起っても、当人にとっては、自分の歯痛のほうがはるかに重大な事件なのだ。首に出来たおできのほうが、アフ…