2009-02-13から1日間の記事一覧

吉田一穂「母」(全)

あゝ麗はしい距離(デスタンス) 常に遠のいてゆく風景……… 悲しみの彼方、母への 捜り打つ夜半の最弱音(ピアニシモ)。

千家元麿「母と憩ふ」(全)

もう嫁を貰つてもいゝ位の息子と 老いたる母と一緒に歩いてゐるのを見ると 俺は羨ましい位 母が幸福さうなのを感じる さうして嫁をもらつても 息子よ、お母さんに深切にしてあげろと頼み たくなる 人前の故か、それとももう息子は 母の愛より、外の愛を求め…