2009-04-29から1日間の記事一覧

夏目漱石「英国詩人の天地山川に対する観念」

高が一匹の鼠なり。而も穀作に害を与ふる鼠なり。今之をとらへて、君はわが同輩なりと云ふ。誰か其新奇なるに驚かざらん。去はれ生を天地の間に享くる者は、螻蟻(ろうぎ)の微と雖ども、皆有情の衆生なり。たとひ万物の霊なりとて、故なくして之を戕(そこな)…