2009-05-05から1日間の記事一覧

夏目漱石「小説『エイルヰン』の批評」

英国の小説を読んで第一に驚かされるのは、非常に長たらしいと云ふ事である。無論短いのもあるが、十八世紀より今世紀へかけて出版になつた大部分の小説は皆冗漫なものだ。少くとも無用の篇を省いて、此半分につゞめたら善(よか)ろと思ふ位である。尤も前方…