添へ乳(ぢ)して棚に鰯がござりやす 亭主が仕事から戻っても、女房は赤子に添い寝して乳をふくませたまま、起きても来ない。「棚に鰯があるから、それで食べてください」などと言って、食事の世話もしないのである。
針箱をさがすと女房飛んで出る 亭主が指にとげを刺して、毛抜きを捜そうとしている場面であろうか。針箱の中をかきまわしていると、台所あたりにいた女房があわてて飛び出してくる。むろん、夫の手伝いをしようというわけではない。針箱の底か、引き出しかに…
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