2010-10-14から1日間の記事一覧

「陰翳礼讃」谷崎潤一郎

あのピカピカ光る肌のつやも、暗い所に置いてみると、それがともし火の穂のゆらめきを映し、静かな部屋にもおりおり風のおとずれのあることを教えて、そぞろに人を瞑想に誘い込む。もしあの陰鬱な室内に漆器というものがなかったなら、ろうそくや燈明のかも…