2010-10-26から1日間の記事一覧

ジョルジュ・バタイユ『エロティシズム』(澁澤龍彦 訳)

どうやら不安が人間というものの本質を形づくっているようである。単なる不安ではなく、乗り越えられた不安、不安の乗り越えである。生はその本質において一つの過剰であり、生とは生の浪費なのである。生は限りなく、その力と資源とを汲みつくし、限りなく…

ジョルジュ・バタイユ『エロティシズム』(澁澤龍彦 訳)

私たちは非連続の存在であり、理解できない運命の中で孤独に死んで行く個体であるが、しかし失われた連続性への郷愁(ノスタルジー)をもっているのだ。私たちは、偶然の個体性、死ぬべき個体性に釘づけにされているという、私たち人間の置かれている立場に…