2010-10-30から1日間の記事一覧

立原正秋『帰路』

一切皆空(いっさいかいくう)であるのか、それとも一切皆苦であるのか……。一切皆成(かいじょう)は考える余地がなかった。

立原正秋『帰路』

「この空と海の色はなにかしら」 「余分なものが含まれていないんだな。それに乾いている」(中略) 「余分なものが含まれていないって、どういうことですの」 「1+1は2ということさ、かんたんに言うと。しかし日本人は2の答のあとに余情を求めている。…