2010-12-15から1日間の記事一覧

ジッド『一粒の麦もし死なずば』(堀口大學 訳)

そんなわけだから、今日から考えてみると、自分にもわからないほどだ、僕はことに自分の行為に無関心だったのではなかったか、また、僕は当時、友人より、友情そのものを愛していたのではなかったか。

ジッド『一粒の麦もし死なずば』(堀口大學 訳)

万事が、それぞれそのあるべきところに戻り、釣合いがとれてくるが、そのかわり、僕はなんとなく落し物をしたような気持だ。どうやら僕には、最初に自分が真実の近くにいたように思えるのだ、そして、僕の生れたばかりの感覚にとって、これほど重要な思い出…