2011-02-02から1日間の記事一覧

江藤淳『決定版 夏目漱石』

小説とは知っている答えをわざと書かないようにしないとうまく成功しないのであります。

江藤淳『決定版 夏目漱石』

作家達は、自らの信じているもの、自らの描いている人物が「亡霊」であると、その「新しさ」に追跡されつづけている心の底では感じながら、「亡霊」を描きつづけ、信じつづけねばならなかった。これは花袋以来、彼らの横面を張りつづけて来た西欧文芸の強烈…