2011-05-26から1日間の記事一覧

マルキ・ド・サド『悪徳の栄え』(澁澤龍彦 訳)

「いずれあたしの一代記を書く人がいたら、その人は自分の本に『悪徳の栄え』という題をつけたらいいんじゃないかしら?」

マルキ・ド・サド『悪徳の栄え』(澁澤龍彦 訳)

「いちばん安心できると思ったときこそ、もっとも警戒を要するときなのよ……」

マルキ・ド・サド『悪徳の栄え』(澁澤龍彦 訳)

「人間たちをだましましょう。それこそ彼らに対する最大のサービスだわ……」

マルキ・ド・サド『悪徳の栄え』(澁澤龍彦 訳)

悪人が善人を苦しめているという、こうした悲惨な場面をいつまでも眺めているのが、罪を行う身にとってはこの上ない楽しみなのです。

マルキ・ド・サド『悪徳の栄え』(澁澤龍彦 訳)

「この気紛れというやつが、どうしてなかなか馬鹿にならないものでな」

マルキ・ド・サド『悪徳の栄え』(澁澤龍彦 訳)

言っても詮ないことでしたが、子供の時分から、趣味や習慣によって悪徳を愛して来た人でなければ、とても堕落した行為の絶えざる実行のうちに、大きな幸福を確実につかむことはむずかしいのです。美徳の退屈な道しか歩んだことのない人は、かかる幸福にけっ…

マルキ・ド・サド『悪徳の栄え』(澁澤龍彦 訳)

「感受性とはね、あらゆる美徳の根源であるように、あらゆる悪徳の根源でもあるのよ」

マルキ・ド・サド『悪徳の栄え』(澁澤龍彦 訳)

「罪の後悔なんぞする必要はない、それより、しなければならないのは美徳の後悔だよ」