2012-05-04から1日間の記事一覧

小林一茶『おらが春』

「親のない子はどこでも知れる、爪を咥(くわ)へて門(かど)に立(たつ)。」と子どもらに唄はるゝも心細く、大かたの人交(まじわ)りもせずして、うらの畠に木・萱など積たる片陰(かたかげ)に跼(かがま)りて、長の日をくらしぬ。我身(わがみ)ながらも哀(あわれ)…

伊東静雄「咏唱」

この蒼空のための日は 静かな平野へ私を迎へる 寛(おだ)やかな日は またと来ないだろう そして蒼空は 明日も明けるだらう