2012-10-12から1日間の記事一覧

ホルクハイマー『理性の腐蝕』(山口祐弘 訳)

理性の危機は個人の危機のなかで表明される。個人の能力として理性は発展してきたのだからである。伝統的哲学が個人と理性について抱いていた幻想――その永遠性についての幻想は消え失せつつある。個人は、かつては、理性をもっぱら自己の道具として考えてい…