2013-01-21から1日間の記事一覧

漢武帝

歓楽極まって哀情多し。 喜びや楽しみが最高潮に達すると、どういうわけか、かえって胸のうちにかなしみを覚える。

『春秋左氏伝』

喪無くして慼(いた)めば、憂い必ず讎(あ)たる。 肉親の喪がないのに、むやみに悲しむと、それ相当の憂いが必ずやってくる。

フォークナー『アブサロム、アブサロム!』(高橋正雄 訳)

彼女の声はとぎれるのではなく、ただ消えて行くだけだった。

フォークナー『響きと怒り』(高橋正雄 訳)

「でも、あたしがどんなにクリスマスをこわがっているか、だれにもわからないんだわ。だれ一人知っちゃいないのよ」

バルザック『ゴリオ爺さん』(平岡篤頼 訳)

ほんものの苦しみとしばしばにせものの喜びに満ちあふれたこの盆地は、それはおそろしくざわついているので、多少とも長続きする何らかの感動を惹き起すには、何か途方もないものを必要とするくらいである。だが、そうはいっても、この盆地のここかしこには…