2013-02-16から1日間の記事一覧

〔俗諺〕

この村を過ぎたら、この宿は無い。 この村を過ぎたら、過ぎた村にあった宿と同じ宿はつぎの村では見つけることができない。機会や時機は一度のがしたら、もう二度と来ないというたとえ。

〔俗諺〕

河があるのに、船を洗わぬ。 目の前に、川が流れているのだから、舟を洗うつもりなら、いくらでも水があるのに、洗おうとしない。よい条件や環境に恵まれていても、それを利用しようともしないというたとえ。

ディケンズ『大いなる遺産』(山西英一 訳)

ミセス・ハッブルは首をふって、この子はろくなものにはならんだろうという、悲しむべき予感をもって、わたしをじっと見つめながらたずねた。「若い者というと、なぜちっともありがたいっていう気持ちがおこらないんでしょうねえ?」この道徳的な謎は、一同…

トーマス・マン『魔の山』(関泰祐、望月市恵 訳)

なぜなら、文学とはつまりは人文主義と政治との結合にほかならず、そして、この結合は、人文主義がすでに政治であり、政治は人文主義であるから、いっそう自然に実現するのである。