2013-02-18から1日間の記事一覧

〔俗諺〕

女が育つは十八度(たび)変わる。 女は成人になるまで十八回も変わる。そして、変われば変わるほど美しくなる。年ごろの娘の成長の早さ、とくに容貌の変化について言う時に用いられる言葉。

巴金『寒夜』

だが人間一生酔い続けることはできない。きっと醒める時がある。

トーマス・マン『トニオ・クレエゲル』(実吉捷郎 訳)

「春というやつは、どうしたって一番やりきれない季節だ。君は辻褄の合ったことが考えられるか、クレエゲル君、おちついて、ちょっとでも山や効果を作り出すことができるかね――血がいかがわしくむずむずして、いろんな度外れな感興が、気をわくわくさせる時…

フィッツジェラルド『グレート・ギャツビー』(野崎孝 訳)

「なんてきれいなワイシャツなんだろう」しゃくりあげる彼女の声が、ワイシャツの山の中からこもって聞えた「なんだか悲しくなっちまう、こんなに――こんなにきれいなワイシャツって、見たことないんだもの」