2013-02-27から1日間の記事一覧
慌ただしさ、その理由にならぬ理由のために、我々は目の前の楽しみをどれほど逃し、失い、追い払ってしまったことか。
中流程度の暮らしから貧窮の底に落ちた人がいるとすれば、その人はその過程で、世間の人の本当の姿を見ることができるだろうと私は思う。
男性というものの間抜けさ加減に対するじれったさ、それを隠すのがたまらないことがときどきある。
「人はみんな物には必ずどこかにおしまいがあると思ってるけど、それはそう思ってるだけで、本当は違うんだ。ピート教授に分らせようとしたのもそのことなんだけどね」彼は片方の腰を浮かせて、薄黒くなったのを丸めたなんとも見るに堪えないハンケチを取り…