2013-06-24から1日間の記事一覧

清少納言『枕草子』

なげの言葉なれど、せちに心に深く入らねど、いとほしきことをば「いとほし」とも、あはれなるをば「げにいかに思ふらん」など言ひけるを伝へて聞きたるは、さし向ひて言ふよりもうれし。 *たいした言葉ではないが、また真実心にしみることがなくても、気の…

明恵『栂尾明恵上人遺訓』

物をよく知れば憍慢起ると云ふ事、心得ず。物をよく知れば、憍慢こそ起らね、憍慢の起らんはよく知らぬにこそ。 *憍慢の心(高慢な心)が起こるのは、物をよく知ったからではなく、まだよく物を知っていないからである、の意。

三島由紀夫『裸体と衣装』

人生では知らないことだけが役に立つので、知ってしまったことは役にも立たない。