2013-08-06から1日間の記事一覧

串田孫一『秋の組曲』

湖の岸から少しずつ離れて行く道が、暫らく土手のわきをとおって行くと、向うの方に峠が見える。二つの丘がなだらかな斜面を交わせるところで、そこにはもう一本の木も立っていない。それは私が勝手に峠と思ったが、その向うの草の斜面はどんな具合に続いて…