2014-10-29から1日間の記事一覧

国木田独歩「春の鳥」

さて私もこの憐れな児の為めには随分骨を折ってみましたが眼に見えるほどの効能は少しも有りませんでした。 かれこれするうちに翌年の春になり、六蔵の身の上に災難が起りました。三月の末で御座いました、或日朝から六蔵の姿が見えません、昼過(ひるすぎ)に…