ダンテ『神曲 地獄』(山川丙三郎 訳)

我を過ぐれば憂いの都あり、我を過ぐれば永遠(とこしえ)の苦患(なやみ)あり、我を過ぐれば滅亡(ほろび)の民あり
義は尊きわが造り主を動かし、聖なる威力(ちから)、比類(たぐい)なき智慧、第一の愛我を造れり
永遠の物のほか物として我よりさきに造られしはなし、しかしてわれ永遠に立つ、汝等こゝに入るもの一切の望みを棄てよ