ショーペンハウアー『幸福について―人生論―』(橋本文夫 訳)

ところで幸福な生活とは何かといえば、純客観的に見て、というよりはむしろ、〔この場合、問題は主観的な判断の如何にあるのだから〕冷静にとっくりと考えてみたうえで、生きていないよりは断然ましだと言えるような生活のことである、とでも定義するのが精一杯であろう。