安藤忠雄『建築を語る』

建築を真に理解するには,媒体を通してではなく,自らの五感を通じてその空間を体験することが何より大切です.しかし「旅」はそのような実際の身体的移動を通じてだけではなく,回想,さらに夢想することでも可能なものです.「旅」とは,惰性的な日常を離れ思考の深度を深める,自分との「対話」なのです.