説経節「信太妻」

「南無、日本、大小の神祇(じんぎ)、ただ今、勧請(かんじょう)申し奉る。まず、上(かみ)は、梵天(ぼんでん)帝釈、下(しも)は、四大天王、下界の地には、伊勢は神明(しんめい)、天照皇太神(てんしょうこうたいじん)、外宮(げぐう)、内宮、八十末社、川下に、下がって、熊野に三つの御山、滝本に、千手観音、神(かん)の蔵(くら)には、竜蔵権現、納受あって、給われや」