(二条良基『筑波問答』)

昨日と思へば今日に過ぎ、春と思へば紅葉(もみじ)に移ろふさまなどは、飛花落葉の観念もなからんや
 (連歌というものは)昨日と思っていると今日を過ぎ、春の(句)と思っていると紅葉の移ろうさまを詠ずるので、飛花落葉(ものごとの移ろいのはやさ、無常)の観念というものがないだろうか。いや、十分に観念たり得るものだ。