法然『法然上人行状絵図』

法爾(ほうに)の道理という事あり。炎はそらにのぼり、水はくだりさまに流る。菓子のなかに、すき物あり、あまき物あり。これらはみな法爾の道理なり。
〈解釈〉あるがままの道理というのがある。ちょうど炎は空に昇り、水は低い方に流れる。果物にはすっぱいものや甘いものがある。そのようなことを、あるがままというのである。