エドワード・サイード『オリエンタリズム』(板垣雄三・杉田英明 監修、今沢紀子 訳)

こうしたオリエントの「イメージ」がイメージであるゆえんは、それが本来収拾がつかぬほど散漫な、ある巨大な実体を表象=代表することによって、この実体を人間に把握可能な可視的なものにするという点にある。