タデウシ・ルジェヴィッチ「数ある仕事のなかに」(全)(工藤幸雄 訳)

数ある 仕事の
たいへん 切迫するなかに
ぼくは 忘れていた これも
すべきことだと それは
死んで行くこと


軽率にも
ぼくは 粗末にしてきた この義務を
あるいは 果たしても
うわべだけ だった


あすから
すべてが 変わる


ぼくは 死ぬことを 始めよう
懸命に 賢く 楽観的に
一刻を 惜しみつつ